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海外旅行と予防接種

 海外旅行に行く際に、予防接種のことを考えたことがありますか?

皆さんの場合、予防接種を必要としない旅行になることがほとんどだと思います。ただ、最近では、様々な国や地域にでかけ、様々な活動を楽しむ旅行が増えてきました。単なる観光旅行だけでなく、探検をしたり、ボランティア活動を行う場合もあります。また、仕事でも世界中の色々なところに行くようになってきました。そういった様々なスタイルがある海外旅行では、予防接種が必要になってくる場合もあります。

例えば、アジア、アフリカや中南米に行く際には、A型肝炎や破傷風のワクチンを打つことをおすすめします。その中でも、インドなどの南アジアや東南アジアに出かける際には、腸チフスのワクチンも打つことをおすすめします。また、アジア地域の農村に1カ月以上滞在する場合には、日本脳炎のワクチンも打った方が良いでしょう。あるいは、狂犬病の危険性がある旅行先で、犬などの哺乳類の動物に咬まれた場合や、引っかかれた場合は、その日から狂犬病ワクチンを複数回打つ必要があります。

予防接種以外にも、英文診断書の記入、傷害保険の加入など、旅行に際しては、注意事項があります。

海外旅行は基本的に楽しいことが多いと思いますが、旅行先や旅行期間、旅行スタイルによって、予防接種を受けた方が好ましい場合があります。海外旅行における予防接種に関しては、〝旅行外来〟あるいは〝渡航外来〟がある医療機関へご相談ください。(2014年放送)