老人性乾皮症
人は年を取るに伴い若いころと同じ状態を保つことができづらくなってきます。皮膚も同様で、赤ちゃんの様なみずみずしい肌を保てなくなりますし、年をとるに伴いかさつき、乾燥が目立ってきます。このように皮膚が乾燥した状態を乾皮症とよび、しばしば痒みを伴います。従来は冬に多く、夏にはあまり見ませんでしたが、近年の住まいの湿度の下げ過ぎやきれい好きの傾向により冬以外にも見られるようになってきています。乾皮症の状態を改善したり、予防するには生活環境の理解、改善およびスキンケアが重要となります。スキンケアとは皮膚の清潔と潤いを良好な状態に保つことですので入浴、保湿は特に重要です。入浴はぬるめの温度をおすすめしており必要以上の入浴回数や長湯はよくありません。石鹸は過度に使用しないようにしてください。また、乾燥肌用、ベビー用で固形のものがおすすめです。また強くこすることは控えて、手を使いなでるように洗うことが肝要です。時には石鹸の使用を控えたり、入浴自体を控えたりするのもよい選択と考えます。保湿のための塗り薬は入浴後20分以内につけましょう。入浴以外の注意点としては過剰な暖房は慎むべきで、湿度を下げすぎないよう適度な換気と加湿器などの併用をお願いします。香辛料のきいた料理やアルコールは痒みが強くなりますし、電気毛布やこたつも同様ですので控えられたほうがよいと考えます。(2013年放送)