泌尿器科/間質性膀胱炎について

間質性膀胱炎について

 間質性膀胱炎は膀胱の痛みを主な症状とする病気で尿が溜まった時の痛みが特徴です。女性に多いとされていましたが、最近は男性にも多く見られ増加しています。一般的な膀胱炎は細菌感染が原因で多くは抗生物質で治りますが、間質性膀胱炎は細菌によって起こるものではなく、検尿には異常なく抗生物質は効きません。

原因については明確ではありません。

昼夜を問わない頻尿、膀胱のあたりの痛みなど、通常の膀胱炎に症状が似ています。痛みは尿が溜まると強くなり、排尿すると軽くなるのが典型的です。しかし、早めにトイレに行くことで痛みを避けていることもありますので、必ずしも痛みがあるとは限りません。痛みは柑橘(かんきつ)類など特定の食べ物をとると強くなったりすることがあります。頻尿や膀胱のあたりの痛みがある患者の場合はまず排尿日誌をつけてもらい、1回排尿量が100mlを超えない場合には間質性膀胱炎が考えられます。

膀胱鏡検査で確定診断されます。

治療は膀胱水圧拡張と薬物治療が主です。水圧拡張は治療効果が長続きせず、数カ月毎に一度水圧拡張を必要とすることもあります。抗うつ薬の一部や抗ヒスタミン剤などが使われています。食事療法も非常に大事です。柑橘系果物や刺激の強い香辛料などが一般的には症状を悪化させるとされていますが、個人差が大きく、患者自身の経験で症状を悪化させる食べ物を避けるようにしたほうが実際的です。(2013年放送)