持続勃起症
「持続勃起症?」聞きなれない言葉ですね。持続的に勃起?うらやましい!なんて思う人もいるかもしれませんが、れっきとした病気です。「おちんちん」を医学界では「陰茎」と呼びます。
陰茎には細かい血管がスポンジのように集まった海綿体と呼ばれる物が筒状に入っています。分かりやすくいうと、中身がスポンジのソーセージのようなものです。この中に血液が出たり入ったりしています。そして、この中の血液のたまり具合で陰茎は硬くなったり柔らかくなったりしています。性的に興奮すると、海綿体に流れ込む血液の量が増え、陰茎は大きく、硬くなります。興奮状態が過ぎ去ると血液の流れ込みが減り、静脈から血液が出て行き、勃起時に海綿体内に充満していた血液は減り、もとの柔らかい陰茎に戻ります。何らかの理由でこの勃起が4時間以上続く場合を「持続勃起症」と呼びます。
持続勃起症には動脈から入ってくる血液の量が増えて起こる場合の動脈性と海綿体からでていく静脈に問題があってうっ血を起こした場合の静脈閉塞性があります。それぞれ原因が異なるので当然、治療法も異なります。静脈側に問題がある場合は、痛みを伴う勃起状態となり、速やかに改善しないと海綿体に障害を来たし、あとで勃起不全となることがあります。
持続勃起症は、局所の打撲やいろんな薬、白血病などの病気が原因で起こります。勃起が変に持続する場合は、恥ずかしがらず泌尿器科への受診をおすすめいたします。(2013年放送)