陰部が痒い―男性編―
一言に「陰部が痒い」といっても、痒い場所や痒くなった原因は色々あります。比較的多く見られるものについてお話しします。
陰嚢部の痒みの原因は皮膚炎や湿疹、白癬菌症などがあります。皮膚炎は汗や洗剤、柔軟剤、肌着の繊維などが原因になり、掻いているうちに湿疹になってしまうケースもあります。白癬菌症は足に水虫を持っている場合など白癬菌の感染で起こります。また、外見的には全く異常が見られないのに痒みを感じる方もいます。この場合原因は分かりません。塗り薬は各々の場合で異なり、皮膚炎や湿疹の薬を白癬菌症に使用すると病状が悪くなるので専門医の診断を受けることが大切です。
次に包茎の傾向にあるひとで包皮の内側が痒くなる場合があります。これは亀頭と包皮の間でばい菌が繁殖して炎症を起こしかけた時に見られます。放置すると膿が出るようになり痒みを通り越して痛がゆくなってきます。早めの治療が必要です。
また、陰毛部に湿疹ができていて痒みを訴える人もいます。湿疹のできた原因が前に述べたもの以外にシラミや疥癬虫が原因の場合があります。この場合はシラミや疥癬虫を駆除した後、湿疹の治療をする必要があります。
陰茎先端部に痒みがある時は泌尿器科を、そのほかの部分の痒みは皮膚科を訪ねて的確な治療を受けてください。(2013年放送)