外科/「甲状腺にしこりがあります」って言われたら?

「甲状腺にしこりがあります」って言われたら?

 甲状腺は首のいわゆる「のどぼとけ」の少し下にある蝶々のような形をした臓器です。生命活動に必要な元気の元となる甲状腺ホルモンを出しています。この甲状腺に「しこり」ができることがあります。どうやって見つかるかというと、他人から「首が腫れている」といわれたり、健診や他の病気で病院にかかった時に発見されたりと様々です。首の違和感や飲み込みにくさで気付く人もいますが、症状のないことがほとんどで「しこり」が5センチくらいでも症状がないこともあります。

では、見つかったらどうしたらいいでしょう。ほとんどは良性ですが、一度は医療機関を受診し、診察および超音波検査を受けましょう。ほとんどの「しこり」は超音波検査で、さらに詳しい検査が必要かどうか分かります。詳しい検査が必要な場合、針で「しこり」を刺し、悪性か良性かを診断します。悪性の場合、治療法は基本的に手術です。おとなしいがんが多いので、あまり進行してなければ手術で治ります。良性の場合、大きさや超音波検査の結果などで手術をするか経過観察するかを選択します。

また「しこり」はなくても検診などで「甲状腺が大きい」、「甲状腺が腫れている」と指摘されることがあります。この場合、甲状腺の働きが活発になっていたり、逆に低下していることがありますので、検診機関の指示があれば医療機関を受診してください。いずれもきちんと診断し、きちんとした治療をするのが大事です。(2013年放送)