小児科/よく腹痛を訴える子ども

よく腹痛を訴える子ども

 腹痛は子どもに最も多い痛みの訴えの1つです。胃腸炎などによるものが大部分ですが、明らかな原因がなく、腹痛を繰り返す場合もあります。今回は明らかな原因が認められないのに腹痛を繰り返す反復性腹痛についてお話しします。

反復性腹痛は「3カ月にわたり少なくとも3回以上の日常生活に支障の出る腹痛」と定義されています。主な症状は、繰り返し起こる腹痛発作ですが、いくつかの特徴があります。おへその周囲を痛がることが多い。頭痛や嘔吐を伴うことがあるが、腹痛のない時は全く健康そうに見える。朝の登校前など、ストレスがあると腹痛は悪化する。逆に遊びに夢中になっている時、就寝後は起こさない。乗り物酔いや立ちくらみなどの起立性調節障害の症状を伴うことがある。

腹痛に対して鎮痛剤などの薬物療法は有効です。痛みが起きても取り除ける方法があることを本人に理解してもらい、濫用を避け、必要な場合に服用する程度にしましょう。起立性調節障害を疑う症状があれば、そちらの治療をすることにより、腹痛が改善することがあります。

また、痛みに対してお腹を温めたりさすってあげたりすることで腹痛が軽減することがあります。触れることは心理的安定をもたらし、時に薬以上に有効な場合があります。腹痛は繰り返し、治療期間も長くなります。その子ができうる限りストレスを受けないよう家庭や学校での十分な理解と配慮が必要となります。(2013年放送)