口内乾燥症
口の中がカラカラしたり、ネバネバしてしゃべりにくい。クッキーのような水分の少ない食べ物が飲み込めない。舌の表面がつるつるして、酸っぱいものや香辛料がしみる。虫歯が増えたり、入れ歯が合わなくなって口臭も強くなったなどの症状でお困りの方は多いのではありませんか?これらの症状は口の中の乾燥によるものと思われます。
原因は、口で呼吸するために水分を失う場合もありますが、多くの場合、唾液の量が減るためと考えられます。唾液の減少は一般的に加齢やストレスなどで起こりますが、高熱や下痢、糖尿病など全身的な脱水症状の1つとして起こる場合や、薬の副作用として起こる場合もあります。精神・神経系に作用する薬、抗アレルギー薬などは口内乾燥症を起こしやすい薬ですが、そのほか種々の薬が原因となることがあります。しかし、お薬の変更や中止は、自己判断ではなく主治医とよく相談して慎重に行うようにしましょう。また、眼の乾燥を同時に伴う病気もありますのでご注意ください。
治療としては、原因となった脱水症や糖尿病のコントロールはもちろんですが、ストレスをなるべく避けた規則正しい生活、こまめな水分補給、食事の時よく噛んで食べるなどの他に、キシリトール入りのガムやキャンディーの使用、医師の処方として人工唾液や唾液分泌を刺激する薬が使われる場合があります。
かかりつけ医、耳鼻咽喉科、歯科の医師などに相談されるとよいと思います。(2013年放送)