禁煙外来
タバコを吸うことを喫煙といいます。喫煙は、肺がんなどがんの発生や息切れを伴うCOPDという慢性の呼吸器の病気とも関わっています。また、狭心症や心筋梗塞など心臓病や脳梗塞など脳血管の病気にも関わりがあります。タバコを吸わない人が、タバコの煙を吸うことで病気になることもあります。
喫煙者数は、値上げや喫煙できる場所の減少により年々減少していますが、タバコをやめたいと思っていてもなかなかやめられない人が多いのが現状です。これは、タバコの成分のひとつであるニコチンが、脳に作用して快感を生じさせ、喫煙者がニコチン依存症になってしまうからです。
平成18年4月1日より、禁煙の意志があり、1日の喫煙本数と喫煙年数をかけて200を超えていて、問診でニコチン依存症が確認された場合、健康保険を活用して治療を行います。医療機関の禁煙外来で飲み薬か貼り薬のどちらかの禁煙補助剤を使います。禁煙外来は3カ月の間に5回受診して、禁煙補助剤の処方と禁煙指導が行われます。禁煙成功率は約50~80%です。
禁煙を成功させ、継続するためには、タバコを吸いたくなった時に、水やお茶を飲む、深呼吸をする、運動する、掃除をする、本や雑誌を読むなどの、喫煙に替わる新しい習慣を身に付けることが大切です。喫煙再開により、簡単にニコチン依存症に戻りますので、禁煙に成功しても、1本ぐらいはという油断は禁物です。(2013年放送)
追加:2016年(平成28年)4月から35歳未満の人は「ブリンクマン指数200以上」という条件がなくなり、喫煙本数・喫煙年数に関係なく、ニコチン依存症と診断されれば保険で禁煙治療を受けることができるようになりました。