内科/注意しなくてはいけない脈の乱れ

注意しなくてはいけない脈の乱れ

 皆さんが脈をみる時は、何か症状がある時が多いと思います。例えば、動悸を感じたり、胸が苦しくなったり、息苦しいと感じた時などだと思います。脈をみる時のポイントは4つあります。脈が速いか遅いか、脈が時々抜けていないか、脈が急に速く打ちだし暫く続いて急に元に戻るかどうか、脈がばらばらに打っていないかです。

まず、静かにしている時に脈が速いと、発熱、貧血、甲状腺、心臓の病気などの可能性があります。脈が50以下の時に、目まい、息苦しさなどの症状があれば、心臓の病気のことがあります。脈が時々抜けるのは期外収縮という不整脈が出ている時が多く、頻繁に出るようなら一度ご相談ください。脈が急に速くなり、暫くしてなくなることがあります。この場合、目まい、目の前が暗くなるなどの症状があれば、すぐに詳しく調べることが大切です。

最後に脈がばらばらに打っている時は、最近増加している心房細動の可能性があります。これは、脳梗塞を起こす危険もあり、治療が必要です。

それでは、脈はどのようにしてみればよいのでしょうか。手首の動脈でみることが多いようですが、頸の動脈、足の付け根の動脈でも構いません。動脈に沿って少なくとも3本の指を当て、脈をみてください。何回か経験すれば分かるようになると思います。最後になりますが、症状を伴う脈の乱れがあれば、一度循環器内科を受診してください。(2013年放送)