泌尿器科/女性頻尿 その②治療は?

女性の頻尿は、尿漏れが心配で早め早めにトイレにゆく習慣がつき、頻尿状態になっている方が多く見られます。膀胱は尿を溜めておく働きと、完全に尿を出してしまうという相反する働きとが微妙なバランスで機能しています。またこの両方の機能は尿道を開いたり閉じたりする尿道括約筋とも深く関係しています。この微妙なバランスが壊れたときに尿漏れが起こります。このバランスを薬で調整してやれば尿漏れが改善され、頻尿状態も改善されます。
尿漏れには大きく分けて4種類のタイプがあり、タイプごとに治療方法が異なります。くしゃみなどお腹に瞬間的な圧力が加わったときに尿漏れが起こる腹圧性尿失禁、急に尿意を覚えて我慢できなくなり少し尿が漏れてしまう切迫性尿失禁、他に溢流性尿失禁や機能性尿失禁があります。女性では腹圧性と切迫性の尿失禁が大部分を占めますし、治療方法も似通っていますからその治療方法を述べます。
これらは膀胱の緊張が高まっているいわゆる過活動膀胱の時と、尿道括約筋の締まりが悪くなっているときに起こります。過活動膀胱の場合は、膀胱の緊張を取り除く薬を服用することで尿を十分蓄えることが出来るようになり、失禁も頻尿も改善しますが、尿道括約筋の締まりが悪くなって起こる尿漏れは手術が必要な場合があります。
溢流性尿失禁や機能性尿失禁とは治療法が全く異なりますから泌尿器科を受診し、頻尿の原因を究明して、適切な治療を受けることで頻尿は改善します。(2012年放送)