泌尿器科/女性頻尿 その①原因は?

女性頻尿 その①原因は?

 頻尿の定義は1概に定めることは出来ません。尿は1日平均1.5リットル前後作られ、膀胱に尿が200ミリリットル前後溜まると尿をしたくなります。単純に計算して排尿回数は1日に4回から8回程度になります。では、どんなときに普段より回数が多くなるかを考えてみましょう。

まず水分の取り過ぎがあります。老齢になると腎臓の尿を濃くする働きが低下して結果的に尿の量が増えるなどの生理的な頻尿もあります。

次に心理的要因による場合で、例えば停留所でバスが来たとたんトイレに行きたくなるなど緊張、恐怖、ストレスなどによって起こる場合があります。これらは病気ではありません。

泌尿器科的な病気で最もよく頻尿が起こるのは膀胱炎です。他にも膀胱に石が溜まる膀胱結石や膀胱にできた腫瘍によるものなどがあります。内科的な病気では糖尿病や異常に尿量が多い尿崩症など、病気による頻尿の原因は多岐にわたります。

女性の場合、膀胱と隣り合わせに子宮がありますので、性周期や妊娠が頻尿に関与します。月経の前後は膀胱や尿道も影響を受け過敏になり頻尿になります。また、妊娠末期になると大きくなった子宮で膀胱が圧迫され十分尿を溜めることが出来なくなって頻尿になります。

以上のように頻尿は病気でない場合と、病気による場合がありますから排尿回数がいつもより多いと思ったら泌尿器科や婦人科、あるいは内科を受診してください。その際事前に1日に排尿した時間と尿量のメモを持参されたら診断の役に立ちます。(2012年放送)