婦人科/女性性感染症による多彩な症状

女性性感染症による多彩な症状

 性感染症とは、性行為によってウイルスや細菌などに感染して起こる病気のことをいいます。

クラミジア感染症、性器ヘルペス、トリコモナス膣炎、淋病、コンジローマ、カンジダ膣炎、梅毒やエイズなどがあり、その症状は様々です。

女性の場合、性感染症にかかると、まずたいてい、おりものに変化があらわれます。白色のポロポロとしたおりものが増えたり、黄色や緑色のおりものがでたり、悪臭がしたりします。また、外陰部の痛みやひどい痒みを伴うことが多く、外陰部や肛門のまわりがただれたり、イボや水ぶくれ、しこりができたりすることもあります。

その他にも、下腹の痛みや排尿の時の痛み、残尿感、性交後の痛みや痒みがでたりします。また、発熱やだるさ、喉の違和感など風邪に似た症状がでる場合もあります。

ただし、感染早期にはあまり自覚症状がでてこない性感染症もあるため注意が必要です。特に、最近増加しているクラミジア感染症は、おりものがわずかに増えたりする程度で、感染に気付かない人が多いようです。感染が進むと、やがて卵管炎や腹膜炎を引き起こし、不妊症や子宮外妊娠の原因となることがあります。また、妊娠している場合は流産や早産の原因になり、分娩時に赤ちゃんに感染が及ぶと結膜炎や肺炎を起こす危険性もあります。

性感染症に対しては、予防することはもちろんのこと、病気に気付くことが大切です。おかしいと感じたら早めに診察を受けるようにしましょう。(2012年放送)