子どもの吃音(どもり)
どもりは吃音(きつおん)とも言われ、話す時に、「お、お、お、おはようございます」のように同じ音を繰り返す、「おーーーおはようございます」のように音が長引く、「お・・・・・(無音)」のように単語が途切れるなど、なめらかに話せない状態を言います。
子どもでは1%に見られ、男女比は3対1で男子に多く、5歳をピークにして多くが2歳から7歳の間に始まります。吃音の根本的な原因は不明ですが、50~80%は自然に回復します。2~4歳の時期は急速なことばの発達の時期であり、同じ語句や文を繰り返したり、口ごもったりすることがあり、吃音があっても普通に話しができる期間が長く、回復する割合が高い時期です。言い直しをさせたり、叱ったりすることを避け、子どもの話の内容や気持ちに関心を持つと自然になくなることが多いものです。
一方で、吃音は「どもりがあっても、どのような時でも平気で話す」、「どもるとの意識がありながらも話す」、「どもることに苛立ちを感じる」、さらに、「話す場面を避ける」などのように症状が進むこともあります。吃音が持続する、話をする時に緊張し顔や体をゆがめるなどの動作がある、親が不安になるなどの場合には、かかりつけの医療機関に相談するといいでしょう。(2012年放送)