内科/特定健診結果の読み方

特定健診結果の読み方

 メタボ健診とも云われる特定健診は、内臓脂肪の溜まり具合を調べてメタボリックシンドロームかどうかを判定するための健診です。先ず、身体計測でお腹の周りの長さである腹囲を確認します。腹囲が一定基準を超え、血圧、血液中の脂肪成分の検査、血糖検査の3項目のうち2つ以上で異常があればメタボリックシンドロームと判断されます。また、3項目のうち1つ異常があると予備群、何もなければメタボではない非該当となります。ただ腹囲が一定基準以下の場合、高血圧、脂質異常症、糖尿病の何れがあってもメタボ非該当となりますが安心してはいけません。これらは成人病とか生活習慣病とか呼ばれている病気なので、1つでも該当すれば自覚症状がなくても特に注意が必要です。特定健診の基本的な健診項目は、主に動脈硬化の危険性を調べる検査であり血管の健康状態がわかります。その他、GOT・GPT・γ-GTPなどの酵素は肝臓の働きを、尿たんぱく・クレアチニンは腎臓の働きを表し、赤血球数・ヘモグロビン・ヘマトクリットは貧血の検査になります。

病気をバケツの中の水に例えると、横から見えない水も上から覗くことでその量が判ります。上から覗くことが健診であり、毎年健診を受け続けることで年々変化していく身体の変化を知ることが出来ます。健診は、病気の早期診断に有効ですし生活習慣を改善する目安にもなります。また、検査結果は後で比較する時に役立つので、捨てないで保存しておいてください。(2012年放送)