危険なホクロ
ホクロと思っていたものが、実はがんだった!ということが、現実にあります。今から「このホクロは変だ」と感じるためのコツをお話しましょう。
1)まず、急に大きくなった場合や、出血した場合です。
2)それから、何となくムズムズするとか、かゆいとか、自覚症がある場合も要注意です。
3)形に注目すると、きれいな円形ではなくいびつなもの、表面が全体として滑らかではなく凹凸が著しいものも変です。
4)ホクロの色では、墨の様に真っ黒なものは気になります。ひとつのホクロでも濃い・薄いがあるといった色むらがあるものも、怪しいです。
5)はじめは1個だったのに、知らない間に周囲に小さなホクロが増えている場合は、特に急いで皮膚科の医師の診察を受けてください。
6)ほくろの場所で言うと、手のひらや足の裏のホクロは、日本人の場合、悪性黒色腫というがんのことがあります。また、顔の中央、例えば目の縁、鼻の近くなどの黒いホクロは、基底細胞がんが多いです。
この中で、何かひとつ当てはまるからといって、ただちに皮膚がんという訳ではありません。他にも似たような良性の腫瘍はたくさんあり、専門医ですら迷うときがあります。そのような場合は、ホクロを切り取って診断する「病理検査」を勧められるかもしれません。検査は2~3針縫うくらいの小さな手術で、外来で簡単に行えますので、逃げ出さずに受けてください。何より早期発見・早期治療が、がんに打ち勝つ第1歩です。
(2011年放送)