子宮頸がんワクチンが無料化されました
みなさんはがんを予防できるワクチンがある事をご存知ですか。子宮頸がんは20歳代から30歳代の若い女性においては乳がんより多い病気です。若い女性が子宮頸がんになると、子宮を切除して妊娠出産することができなくなり深刻な問題となります。この子宮頸がんのほとんどは、ヒトパピローマウイルス、略してHPVというウイルスが原因で起こります。このHPVの感染を予防するワクチンが開発され、子宮頸がんの新たな予防手段として世界中に広まっています。
日本でもようやく、2010年12月から使用することができるようになりました。HPVは性行為によって感染するので、性行為を始める前の10歳から16歳頃の女性を対象としてワクチンを接種するのが一番効果が高いと言われています。国もこのワクチンの効果を認めて、中学1年生から高校1年生の女子には無料で接種できるように助成を始めました。
ひとつ注意しておくべき点は、子宮頸がん予防ワクチンもインフルエンザワクチンと同じように、HPV全てのタイプに効くわけではありません。ワクチンは特にがんになりやすい2種類のタイプしか防ぐことが出来ないため、ワクチンを接種しても油断をせず、成人したら子宮頸がん検診も受けて、ワクチンに含まれていないタイプで起こるがんを見つけなければいけません。ワクチンにより注射した部位に、痛みや赤くなる症状が出る事が多いので接種後は医療機関内で30分安静にしてから帰るようにしてください。
(2011年放送)