婦人科/妊娠と薬

妊娠と薬

 妊娠とお薬について、注意する点がいくつかあります。
 まずは、お薬と赤ちゃんの奇形の関係です。奇形はお薬を飲む時期とお薬の種類が重要です。赤ちゃんの身体が作られる妊娠4週から12週が、奇形を起こす時期になります。その意味で妊娠の時期は大変重要になります。しかし、人では排卵の時期が必ずしも一定している方ばかりではありません。妊娠の時期の決定は産婦人科医が超音波を使い慎重に行います。お薬の種類では奇形の原因になるものや、疑わしいものがあります。予定月経が遅れたら、むやみにお薬を飲まずに、早めに産婦人科を受診することが大切です。
 12週を過ぎれば奇形の問題はなくなりますが、お薬によっては赤ちゃんの正常な発育や正常な身体の働きに害を与えるものがあります。妊娠中に飲むお薬は、薬局で買う際は薬剤師に、内科や歯科など他の病院にかかる際は医師に、妊娠している事をはっきり伝えてください。また、お薬を飲む前に妊娠について詳しい産婦人科医に相談してください。
 てんかん、ぜんそく、パニック障害などの持病の為にお薬を飲んでいる方は、妊娠したら速やかにかかりつけ医と産婦人科医に相談してください。自分の判断で服用を中止すると持病が悪化して、逆に妊娠に悪い影響を与えることがあります。理想的には、かかりつけ医と産婦人科医に相談して計画的に妊娠する事をお勧めします。
 最後に、妊娠経過にとって是非とも必要なお薬を飲んでいただく事があります、きちっと服用しましょう。

(2011年放送)