歯科/歯科医院にかかるときに伝えておいた方がいい全身疾患

歯科医院にかかるときに伝えておいた方がいい全身疾患

 服用中のお薬はありませんか?高齢者の多くは何らかの病気を抱えています。中高年者は、その予備軍として生活習慣病に対する薬を服用している方が増えています。歯科の問診では、病気の種類や程度ばかりではなく、普段飲んでいる薬について、さらに血液でうつる感染症、アレルギー、過去の歯科治療時の不具合などを必ずお知らせください。
歯科治療で飲んでもらう薬のほとんどは、抗生物質か痛み止めの薬です。普段飲んでいる薬との飲み合わせが問題になる場合があります。例えば、循環器系の病気で血液をサラサラにする薬を飲んでいる方は、歯科の薬で作用が強められ、血が止まりにくいことがあります。また、血圧の薬によっては逆に作用を弱めたりします。そのほか痛み止めを常用されている場合、飲み合わせによってはけいれんをおこす場合などがあるからです。
また、最近注目されている薬に、ビスフォスフォネート製剤があります。これには主に骨腫瘍などに使用される注射薬と、骨粗鬆症などに使われる飲み薬があります。2003年にビスフォスフォネート製剤を服用中の患者さんの抜歯後に、顎の骨が腐って治らないとの報告がされました。当初は注射薬によるものがほとんどであったため、それほど問題視されなかったのですが、使用者が極めて多い骨粗鬆症の飲み薬での報告がされてから注意が必要になってきました。もし骨粗鬆症の薬を飲んでいるという方は必ず歯科医師にお知らせください。
(2010年放送)