眼科/老眼対策

老眼対策

 普通、手元を見ていても、すぐに遠くのものにピントを合わせることができます。また、遠くを見ていても、すぐに手元にピントを合わせることができます。このように、すぐピンとを合わせられるのは、目に「調整」という働きがあるからです。目の中のレンズである「水晶体」の厚さを変えることで、ピント合わせをしています。しかし、歳をとるとだんだん水晶体が弾力性を失って硬くなり、そのため、調整力が低下して近くのものにピントを合わせにくくなります。これが「老眼」の主な原因とされています。老眼は、ある年齢になると個人差なく始まります。おおよそ、40歳代になって始まり、60歳代まで進行します。
対策としては、老眼鏡、遠近両用眼鏡などによる対応が以前からありますが、最近ではレーザー手術や調整眼内レンズなどをはじめとする外科的治療が試みられるようになり、効果が確かめられています。
以前から、そして現在でも、水晶体が硬くなるのを防ぐためのサプリメントや目の体操など、いろいろな対策が試みられていますが、残念ながら、効果のほどはハッキリしていません。
むしろ、手軽に行える方法として、目の温熱療法があります。蒸しタオルや、専用の器具である「アイホット」、ホッカイロを目の周り用に改良した「湿潤アイ・スチーマー」などを使って目の周りを温めると、調整力が改善して手元が見やすくなったという報告があります。
(2010年放送)