耳鼻咽喉科/鼻茸(鼻ポリープ)

鼻茸(鼻ポリープ)

 鼻茸というのは、鼻や鼻につながる副鼻腔という洞窟の粘膜がブヨブヨに腫れている、さしずめトコロテンのような状態になり、それが鼻の中に房状に垂れ下がってくる病気です。鼻ポリープともいいます。
俗に蓄膿症と言われる慢性副鼻腔炎や、アレルギー性鼻炎による長引く炎症によって起こってきます。では、どういった症状が出て来るのかと申しますと、この鼻茸が鼻の中に充満し、鼻が詰まってしまう。他には鼻水が出る、匂いがしない、頭が痛くなるなどです。こういった症状で苦しんでおられる方は、まず近くの耳鼻咽喉科を受診してください。
さて、診察の結果、鼻茸の診断がつきました。でも、いきなり手術なんていうことはありません。吸入治療をしたり、もとになっている副鼻腔炎、もしくはアレルギー性鼻炎の薬が処方されたります。鼻茸がなくなってしまうわけではありませんが、多くの方は症状が軽くなります。それでも症状が取れない場合、手術という治療法が登場します。
外来手術を行っている医院では、簡単な鼻茸なら、その医院で切除しますが、多くの場合、病院への紹介となります。口の方から骨を削って、音がして痛みが強いといった手術はすでに昔の話です。今は内視鏡下鼻内手術といって、鼻の孔(あな)から内視鏡を入れ、拡大したテレビ画面を見ながら手術をします。ですから、痛みも少なく、手術後も顔が腫れたりしません。安心して受けられる手術です。(2010年放送)