婦人科/妊娠中の出血 どう対応したらいいでしょうか?

妊娠中の出血 どう対応したらいいでしょうか?

 妊婦さんが妊娠の初期にもっとも不安を感じるのが流産の心配です。少しでも出血があると、流産してしまったのではないかと、つい考えてしまいます。
妊娠と診断され、超音波検査で赤ちゃんが見え始める妊娠初期から、胎盤ができあがる妊娠15週頃までの時期には、しばしば出血がおこることがあります。約3割の妊婦さんが少量の出血を経験するといわれています。
出血が少量であれば安静のみで止血してしまうことも多く、ほとんどは深刻なものではありません。しかし、トラブルのサインであるのも事実であり、強い下腹部痛や真っ赤な出血を伴う場合は注意が必要で、流産や子宮外妊娠の兆候であることもあります。また妊娠中期以降の出血では早産の危険や胎盤の異常も考えられ、長期入院のうえ厳重な管理が必要な場合があります。
出血の程度、時期、原因によって対応が変わってきますので、まずは産婦人科に連絡してください。外来を受診してもいいですし、夜間や医療機関が遠い場合には電話で連絡をしてください。その際、妊娠週数、出血の色・量、下腹痛や子宮収縮があるかどうか、前回の外来ではどう言われていたか?等について必ず聞かれると思います。電話であってもできるだけ詳しく説明して頂ければ、ある程度の診断をすることはできます。遠い産婦人科に無理に動いて診察を受けに行くよりは、自宅で安静にしていた方がよい場合もあります。出血のあった場合はとにかく、決して自分で判断せずに産婦人科医の指示をもらってください。
(2010年放送)