整形外科/夏に多いこむら返り

夏に多いこむら返り

 だれでも一度は「足がつった」経験があると思います。これは筋肉が突然に、そして勝手に収縮して、なかなか元に戻らない状態を言います。多くは下半身の筋肉に起こり、そのほとんどが「こむら」と呼ばれるふくらはぎに起こるので「こむら返り」と呼ばれています。
これらは大きく3つに分類できます。1つ目は、スポーツに関連するもので若い人に多く、激しい運動や急な運動後に起こり、多量の汗による脱水や、ナトリウムやカリウムなどの電解質の異常、準備運動不足、極度の精神的緊張なども関連しています。
2つ目は、中高年の人で夜中に起こりやすいものです。特に原因はなく、健康な人に起こることがほとんんどですが、中には腰の病気に伴うものもあります。3つ目は、全身的な異常に伴って起こるもので、肝硬変、人工透析、糖尿病、脱水症、妊娠、下肢の静脈瘤などとの関連があります。
起こってしまった場合の対処法としては、収縮した筋肉を逆に伸ばすようにします。「こむら返り」の場合は膝関節を伸ばして足首の関節を上に反らすようにします。これはアキレス腱を伸ばすためのストレッチと同じ動作であり、予防のためにも毎日行ってください。また、芍薬甘草湯という漢方薬もかなり効果があります。他に電解質バランスを保つ飲み物の摂取も必要です。スポーツ時、特に夏に発生しやすいので十分に補給してください。腰の病気に伴って起こるものに対しては、足に注射を行う方法も効果があります。「こむら返り」は適切に対処・予防すれば治りも良いので、かかりつけ医に相談してみてください。
(2010年放送)