外科/胃がんの手術

胃がんの手術

  胃がんは日本人に多くみられるがんの1つです。その治療は手術が主ですが、手術の種類にもいろいろあります。
まだがんができてすぐの小さな早期の胃がんでは、お腹を切ることなく胃カメラでがんを削り取るという内視鏡下治療があります。胃がんは進行すると周囲のリンパ節へ転移したり、また肝臓や直接お腹の中へ広がったりします。そのため胃の手術は、お腹を大きく切り開いて転移の可能性のあるリンパ節も胃と一緒に切り取るのが普通です。
進行した胃がんでは、胃を約3分の2から全部をとる必要があります。がんの進み具合や部位によって、胃を切る範囲も異なってきます。
最近は、お腹を大きく開けない腹腔鏡下手術というものがあります。お腹に5カ所程度の小さい穴を開けて、その穴から道具をいれて胃の手術を行うものです。腹腔鏡下手術は傷が小さいために術後の痛みが少なく、体の回復が早く社会復帰も早いとされています。
胃がんは早く見つかれば早いほど治すことができる病気です。早期であれば手術の大きさも少なくてすみます。胃の調子が悪い方はもちろん、特に悪くない方も検診を定期的に受けられることをおすすめします。また胃の手術が必要と言われた方も、一度、専門の医療機関に相談されることをおすすめします。
(2010年放送)