小児科/EBウイルス感染症

EBウイルス感染症

 EBウイルスは普段あまり耳慣れませんが、実は大部分の人が感染するありふれたウイルスです。唾液などを介して口からうつります。日本では約8割の人が乳幼児の時に感染しますが、この時期に感染しても、症状は全く出ないか、出ても軽いかぜ症状くらいです。ところが、思春期以降に初めて感染すると、3~5割の人が「伝染性単核症」と呼ばれる病気になってしまいます。
この伝染性単核症は10~20歳代の人に多く見られます。2~8週間の潜伏期を経過して、だるさが数日から1週間続いたあと熱が出ます。のどがひどく痛み、首にリンパ節のしこりが出ます。発熱は数日から時には2週間程続き、昼から夕方にかけて高熱になります。また、肝臓の働きが落ち、ときに肝臓や脾臓の腫れや発疹が見られます。診断は、血液検査で行います。
治療ですが、このウイルスに対する特効薬はなく、熱や痛み等の症状に対する治療や安静が中心です。ときに入院治療が必要となります。一般に伝染性単核症は、ほとんどの場合2カ月以内に治ります。しかし、たまに症状が数カ月以上続き、「慢性活動性EBウイルス感染症」と呼ばれる病気に移行したり、まれですが悪性リンパ腫を合併したりする場合があるため注意が必要です。
近年、思春期以降に初めてこのウイルスに感染する人が増えています。普通のかぜにしてはだるさが強い、熱が続きすぎる等の症状がある場合は、早めにかかりつけ医に相談しましょう。
(2010年放送)