小児科/発達障害

発達障害

 落ち着きがなく目が離せない、思い通りにならないと怒る、友達とうまく遊べないなど気になる子を見かけることはありませんか?背景として、生活リズムの乱れや生活環境の変化、家族関係などが影響していることもありますが、近年、発達障害をもつ子どもの存在が広く知られるようになりました。発達障害とは、脳の機能の問題で発達がアンバランスとなるもので、家庭や集団生活でさまざまな困難をきたします。
発達障害には次のようなものがあります。落ち着きがなく待てない、注意がそれやすいなど行動の問題が中心となる注意欠陥多動性障害。友達とうまく遊べない、コミュニケーションが苦手、決め事やこだわりが強いといった特徴のある広汎性発達障害。読み書き計算など学習の習得が著しく困難となる学習障害などです。
発達障害をもつ子どもは、努力や我慢が足りないわけではないのに、本人の困りが理解されにくいため、注意されることが多く、徐々に自尊心が低下し情緒の問題を引き起こすこともあります。保護者も、つい子どもを責めてしまったり、周りの人に「しつけができていない」あるいは「心配しすぎ」と言われ、誰にも相談ができないまま深刻な悩みを抱えてしまうこともあるのです。
そのため早目に子どもの特徴を理解し対応法を知ることが大切です。子どもの行動が気になったり、関わりに難しさを感じていらっしゃる場合は、まず、かかりつけの小児科医に相談をしてみてはいかがでしょうか。
(2010年放送)