成人に増えてきた子どもの感染症
最近、百日咳、はしか、おたふくかぜなど本来子どもにみられる感染症が大人に増えてきているのが問題となっています。
百日咳は「コンコン」という短い咳が続いたあと「ヒュー」という音をたてて息を吸い込む発作を繰り返します。しかし大人の場合長びく咳くらいであまり症状がひどくないため、知らないうちに菌をまきちらしている可能性があります。はしかは、かぜ症状を伴い3~4日発熱したあと、顔から赤い発疹(ほっしん)が出始め急激に全身に広がります。大人では、より症状が重く、また肺炎、脳炎を合併することもあり決してあなどれません。おたふくかぜは耳の下が腫れて痛みを伴う病気ですが、大人は子どもより腫れや痛みが強くなることが多く、男性では睾丸が腫れたり、女性では卵巣炎が見られることもあります。しかし不妊になることはまれです。
それではどうして大人に増えてきているのでしょうか。それは、以前ワクチンをうっても実は十分に免疫ができていなかったり、ワクチンをうったり病気にかかって一度十分な免疫ができたとしても、時間と共に免疫が低下することがあるからです。
従って同じ病気に2回かかることがあり、実際おたふくかぜに2回かかった人も報告されています。はしかや百日咳は2回かかることはないといわれています。また、ほっぺたや手足が赤くなるリンゴ病も2回かかることはありませんが、大人では関節の痛みや体のむくみ、倦怠感などで受診する方も多く、診断に苦労することがあります。
以上、流行期に体調の変化を感じたら早めにかかりつけの医師にご相談ください。
(2010年放送)
百日咳は「コンコン」という短い咳が続いたあと「ヒュー」という音をたてて息を吸い込む発作を繰り返します。しかし大人の場合長びく咳くらいであまり症状がひどくないため、知らないうちに菌をまきちらしている可能性があります。はしかは、かぜ症状を伴い3~4日発熱したあと、顔から赤い発疹(ほっしん)が出始め急激に全身に広がります。大人では、より症状が重く、また肺炎、脳炎を合併することもあり決してあなどれません。おたふくかぜは耳の下が腫れて痛みを伴う病気ですが、大人は子どもより腫れや痛みが強くなることが多く、男性では睾丸が腫れたり、女性では卵巣炎が見られることもあります。しかし不妊になることはまれです。
それではどうして大人に増えてきているのでしょうか。それは、以前ワクチンをうっても実は十分に免疫ができていなかったり、ワクチンをうったり病気にかかって一度十分な免疫ができたとしても、時間と共に免疫が低下することがあるからです。
従って同じ病気に2回かかることがあり、実際おたふくかぜに2回かかった人も報告されています。はしかや百日咳は2回かかることはないといわれています。また、ほっぺたや手足が赤くなるリンゴ病も2回かかることはありませんが、大人では関節の痛みや体のむくみ、倦怠感などで受診する方も多く、診断に苦労することがあります。
以上、流行期に体調の変化を感じたら早めにかかりつけの医師にご相談ください。
(2010年放送)