解離性大動脈瘤
大動脈は内膜・中膜・外膜の3つの層からできており、血液は内膜の内側を流れています。この内膜と中膜に裂け目ができて、スポンジ状の中膜に血液が流れ込み、血圧でイッキに大動脈が縦に裂ける病気が大動脈解離です。解離した血管は、一部薄い外膜だけとなるため、時間とともに拡大しこぶ状にふくれてきます。この状態を解離性大動脈瘤といいます。もし、このうすい外膜を突き破って血液が血管の外へ流出すれば出血性ショックに陥って死亡する怖い病気です。
原因としては、大動脈が老化、劣化してもろくなったところに、何らかの理由で血圧が急激に上がって起こります。例えば、脱衣場から熱い風呂に入ったり、重い物を持ち上げたりした際や、就寝中に起こす人もいます。多くの場合高血圧の持病を持つ60歳以上の高齢の方に起こりますが、40歳代の働き盛りの方に起こる場合もあり注意が必要です。
症状は突然おこります。前触れもなくおこる強い胸の痛みや、背中の痛みが典型的な症状です。心臓超音波検査やCT検査を組み合わせて診断され、治療は、解離が起きた場所によって外科手術と血圧を下げる薬による治療に分けられます。心臓に近い大動脈におこった場合は、多くの場合緊急手術を必要とします。
大動脈解離の救命率はかなり向上していますが、依然として重篤な病気です。特に激しい胸の痛みや背中の痛みなど自覚した際には、安静にしてすぐにかかりつけの医師に連絡するか、場合によっては救急車を呼んで循環器専門医を受診する必要があります。
(2010年放送)
原因としては、大動脈が老化、劣化してもろくなったところに、何らかの理由で血圧が急激に上がって起こります。例えば、脱衣場から熱い風呂に入ったり、重い物を持ち上げたりした際や、就寝中に起こす人もいます。多くの場合高血圧の持病を持つ60歳以上の高齢の方に起こりますが、40歳代の働き盛りの方に起こる場合もあり注意が必要です。
症状は突然おこります。前触れもなくおこる強い胸の痛みや、背中の痛みが典型的な症状です。心臓超音波検査やCT検査を組み合わせて診断され、治療は、解離が起きた場所によって外科手術と血圧を下げる薬による治療に分けられます。心臓に近い大動脈におこった場合は、多くの場合緊急手術を必要とします。
大動脈解離の救命率はかなり向上していますが、依然として重篤な病気です。特に激しい胸の痛みや背中の痛みなど自覚した際には、安静にしてすぐにかかりつけの医師に連絡するか、場合によっては救急車を呼んで循環器専門医を受診する必要があります。
(2010年放送)