第28回日常診療経験交流会を開催します 

第28回日常診療経験交流会
【対象:医師、歯科医師、医療・介護従事者】
と き 6月22日(土)
第一部 一般演題報告 16:00~17:15
第二部 シンポジウム 17:30~19:30「嚥下障害とは~口からものを食べるには~」(日医生涯教育講座 2単位 CC49:嚥下困難)
ところ 長崎歴史文化博物館(長崎市立山町・長崎市役所近辺)
シンポジスト
立石 洋平先生(長崎大学病院脳卒中センター助教)
 三串 伸哉先生(長崎大学病院特殊歯科総合治療部准教授)
 古川 美和先生(長崎市医師会医療センター診療所管理栄養士)

内 容
一般演題は日常診療での経験や研究の成果などについて募集します。
演題報告終了後、「嚥下障害」に関するシンポジウムを医師・歯科医師及び医療・介護従事者などを交えて行います。
医療現場の第一線で活躍しておられる先生方に講演していただくとともに、管理栄養士の方にも発表していただきます。
今からご予定にお組み入れ下さい。

〈シンポジストからのメッセージ〉

シンプル!現場に役立つ摂食嚥下の神経メカニズム

立石 洋平先生(長崎大学病院脳神経内科・脳卒中センター助教)

摂食、嚥下の一連の流れは、食物を目で見て認識し(先行期または認知期)、手にとって口まで運び、口腔内で咀嚼し食塊を形成した後(準備期)、口腔内より咽頭腔に運び(口腔期)、咽頭より食道内に運ばれ(咽頭期)、食道の運動により胃まで運ばれる(食道期)という5段階からなっています。この5段階全てに何らかの神経機構が関与しています。先行期では、認知という高次脳機能、準備期、口腔期、咽頭期では運動や感覚、多くの脳神経が関与しています。さらに食道期でも自律神経機能が関わっています。
今回は、臨床の現場で役立つように、特に神経疾患における摂食嚥下の問題を神経メカニズムを元に、明らかにし、可能な対応について話を展開していければと思っています。

嚥下障害とは〜口からものをたべるには

三串伸哉先生(長崎大学病院特殊歯科総合治療部准教授)

口からものを食べることは生物として大原則である。しかし脳梗塞など色々な原因で嚥下障害を有すると誤嚥が生じ、条件が揃うと誤嚥性肺炎や窒息に繋がる。具体的に条件とは誤嚥の頻度・量、口腔衛生状態、咳反射の有無、咳の強さ、栄養状態、免疫状態などが挙げられる。嚥下障害を有しても患者は好きなものを食べたいが一般に常食に近いものほど誤嚥しやすく、食形態の選択は悩ましい。解決策の1つは単純に良く噛む事であり、常食であろうが口の中で刻み食やペースト食に出来れば良いはずである。また食物とともに誤嚥した細菌で肺炎が起きるため、誤嚥を防ぐことと同等に口腔衛生状態の改善は必須である。
今回の講演では症例を通し、嚥下障害患者に対し歯科が関わる内容を説明する。

食べることとは

古川 美和先生(長崎市医師会医療センター診療所管理栄養士)

利用者やその家族との関わりの中で、食べることとは単に栄養をとることではなく、共に食事の時間を過ごす人との絆を深めることでもあると感じている。
食べることについて悩みを抱える方のために、管理栄養士の立場でできることの一つは、絆を深める食事のための環境づくりである。日々の活動の中では、利用者が食べたいものを、その人の能力に応じて、食べられる形やスタイルにして提案したり、提供したりするよう心掛けている。
今回は活動の中での気づきや、利用者やその家族などの人との関わりを通して、「食べること」について考える。